断食って言っても
- お寺で「断食道場」や「ラマダーン」のような宗教的な方法
- 本やテレビではコーヒーはOK、酵素ドリンクがいい、何も飲まないほうがいい
- 16時間やったり5日間やる人もいる
色々あってどれがいいかわからない
なんてお思いではないでしょうか
みなさんの疑問に一言でお伝えすると
「やろうと思った断食の方法で大丈夫です」
そんな・・・とは感じられると思いますので、今回は断食の種類、断食時間、食べていいものについて解説します
結論は
「断食は種類も時間もさまざま、食べるものも最低限を守ればなんでもあり」、です
自分自身でアレンジすることも可能なため、ライフスタイルに合わせてストレスなく始めることができます
私は「空腹こそ最強のクスリ」などを読んで断食、オートファジーについて興味を持ち、16時間空腹生活を始めて1年になります
体重が74kgから57kg(身長:175cm、BMI指数:18.61)
健康診断の数値もほぼ全てがさがりました
中性脂肪は下がり過ぎてしまっていたので経過観察になってしまったほどです
内容として
・断食とは
・断食方法
・断食時間
・断食の方法
また、私が読んだ本の中で説明されていた「IDMファスティング」を特別編として紹介します
さらに「なんでもありと言われても・・・」という方へ、私が実践している「ストレスなく1年間続けるおすすめの方法」を紹介します
今回の記事を読んで、
- 断食って色々あるけど、思ったより間口が広くてやりやすそう
- 時間も今の生活に取り入れられそう
- ちょっとやってみようかな
という気持ちになっていただき、
断食を始めたことで、みなさんが少しでも健康になっていただけるとうれしいです
断食とは
断食とはシンプルに「何も食べないこと」です
「何も食べない」、と聞くと「我慢する」、「キツい」と思われるかもしれませんが、自分で食事をコントロールできるという点で飢え、飢餓とは違います
飢餓
→外的要因(作物が取れない、食べ物を買うお金がない)
断食
→内的要因(食べ物はあるが、食べないという選択を自身で行なっている)
断食自体は実はみなさん毎日行っています
「食事をしていない時間=断食をしている時間」です
断食をしている時間が長ければ長いほど体の中で食べ物の消化が進み、12時間ほどで食べたものが全て消化されます
食事後16時間を超えた辺りから体の中の浄化作用である「オートファジー」がONになり、古くなった細胞を集めて分解、リサイクルを行い体の中の細胞が若返りをしていきます
「オートファジー」については【無理なく10kg減量】16時間断食、オートファジーってなに?の記事をご覧ください
断食時間
断食を行う時間については時間設定があります
まず断食には短期間で行う間欠断食と長期にわたる断食があります
間欠断食は2種類
- 短期間断食(24時間未満)
- 長期間断食(24時間以上)
長期にわたる断食は3日以上のことを指します
間欠断食24時間未満の方法
24時間未満の場合は毎日行うことができます
- 12時間断食
- 16時間断食
- 20時間断食
12時間断食
12時間て短くないか、と思ったかもしれません
短いですが十分断食として成立しています
普段の生活で既におこなっている方も多いのではないでしょうか
12時間食事しないというのは一昔前は当たり前でした
午後7時に食事をとり、就寝。翌日午前7時に食事をとる生活は空腹時間が12時間です。
朝食を取ることで文字通り「断食を破る(break your fast)」ことになります。
1970年代までは標準的な食事方法でした
メリット
- 意識せず普段の生活の中でできる
- インスリン抵抗性の発生が妨げられるため、肥満予防に効果的
16時間断食
「空腹こそ最強のクスリ」など多くの書籍で紹介されている断食時間ですね
夜8時に食事を終え、翌日正午に食事をとるのなど
朝食を抜くのが一般的です
メリット
- 空腹時間16時間以降の8時間で何回食事しても良い
- 夜食べて睡眠をとり、昼食を取るという点で日常に組み込みやすいことです
始めてみようかなという方はぜひ朝食を抜く16時間断食から始めてみてはいかがでしょうか
20時間断食
「戦士ダイエット」とも呼ばれます
由来は同名の書籍がからで、著者であるオーリ・ホフメクラー氏がスパルタ人やローマ人からインスピレーションを受け考案した
全ての食事を夕方4時間の時間枠で食べる食事方法です
メリット
- 毎日の習慣に組み込める
- 4時間の間であれば何を食べても問題がない
- 1日1食になるため、カロリーの摂りすぎ防止になる
ホメクラー氏は以下のように強調します
食事のタイミングはその内容と同じくらい重要である
戦士ダイエット
「戦士」という名前がつくくらいですので、毎日忙しくされている方には向いているかもしれません
間欠断食(24時間以上)の方法
24時間以上の場合は5点あります
・24時間断食
・5:2断食
・隔日の断食
・36時間断食
・42時間断食
24時間断食
1日1食の食生活です
メリット
- 毎日食事をとるため、食事と一緒に飲まなくてはいけない薬を服用できる
- 日常生活に簡単に組み込める
仕事が忙しい方などは朝昼食事を取らず、夜家で夕食という生活になるため空腹に慣れて終えば簡単に行うことができます
5:2断食(週2日24時間断食を行う)
例)
月、水、木、土、日は通常の食事
火、金は低カロリー女性なら1日500キロカロリー、男性なら600キロカロリーを食べてもよい
1回の食事でとってもよし、1日で分けてもよし
5:2の方法は食事を完全に控えるのではなく、低カロリー食の期間を作る方法です
低カロリーに抑えるため、通常の断食と同様のホルモン適応が得られ、成功例の多い方法です
1日500キロカロリーはミックスナッツ100gが約600キロカロリーですのでかなり少量となります
メリット
- 全く食べないわけではないため、継続がしやすい
- 数日おき、また、1週間のうち5日間は通常の食事ができるので、辛くなりにくい
16時間に慣れてきたら次はこの方法でどうでしょうか
隔日の断食
1日おきに行う断食です
5:2の断食と同じく低カロリーの食事はOKですが、1日おきに断食を行うため
5:2よりもやや厳しくなります
メリット
- 食事をするしないがはっきりするため、切り替えがしやすい
- 勤務が忙しい、不規則シフトの方が休日だけ、勤務日だけなど試しやすい
36時間断食
3日に1日は何も食べない日を作ります
1日目:午後7時に食事終了
2日目:全ての食事を抜く
3日目:午前7時の朝食まで何も食べない
後述する2型糖尿病向けの断食プログラム「インテンシブ・ダイエタリー・マネジメント・プログラム(IDM)」に取り入れられている方法です
注意点:必ず医師に相談してから実施するようにしましょう
低血糖・高血糖になる可能性があるため、定期的にチェックを受ける必要があります
また、薬を服用している方は、試す前にかかりつけのお医者さんに相談をしておきましょう
42時間断食
16時間断食に慣れた方が週2〜3回、36時間の断食からもう6時間追加することで、42時間の断食になります
例)
1日目:夕食を午後6時に食べる(6時間の断食)
2日目:全ての食事を摂らない(24時間の断食)
3日目:正午に食事をとる(12時間の断食)
合計:42時間の断食
2022年1月追記
先日42時間断食をおこなってみたのでレビューいたします
長期にわたる断食
断食には上限がありません
先ほどご紹介した間欠断食(24時間以上)以上となる場合は長期間の断食となります
断食の長さと空腹感は比例しない
空腹感は日にちが経つほどキツくなるのでは?と考えてしまうと思います
アメリカのとある病院の話ですが、患者の中で、14日間の断食日程を終了したところ、
さらに良い結果を出したい!と延長を申し込んだ方もいたそうです
本人たちは空腹感も始めの2日間だけあるだけで、それ以降はほとんど感じずに生活ができていたそうです
被験者さんの反応を見る限り、断食の長さと空腹感は比例しないということになります
私自身42時間の断食を先日行いました。
辛かったのは2日目の夕方24時間過ぎたころでした。それ以降はほとんど空腹感なく、42時間過ぎた時はもっといけるかも、と思ったほどです
ちなみに世界最長記録は382日(!!)
1970年代に27歳の男性がマルチビタミンとさまざまなサプリメントのみだけで実施
体重が206.8kgから81.6kgに減り、断食終了後5年が経過しても88.9キロのままでいたとのことです
断食方法
断食の方法は数種類あります
摂取して良いもの
- 水
- お茶
- ブラックコーヒー
摂取してはいけないもの
- 砂糖
- ハチミツ
- 果糖
- 糖類全般
人工甘味料(ステビア、アスパルテーム、スクラロースなど)は意見が分かれています
0カロリーではありますが、人工的に作られたものが精神に影響を与える場合があるからです
断食とは体を浄化する目的もあり、不必要な糖や脂肪だけでなく、化学物質や薬も取り除きたいところではあります
断食(ファスティング)の方法
水だけ断食
特徴
昔からある伝統的な方法
塩分が含まれていないことに注意する
塩分がないと、体は水を保持できないので、脱水のリスクがあります
ただ、食事から塩分を取れなくても体は塩分を保持する能力が高いため、期間限定であれば塩分の必要量は少なくても問題はありません
メリット
- 水飲みのため余計なコストがかからない
- すぐに始められる
- 紹介する中で一番効果が出やすい
ジュース断食
特徴
水とジュースだけを摂取できる断食です
ただし、ジュースには糖分が入っているので、厳密には断食とは言えません
メリット
- 飲みやすいため続けやすい
- スーパーに売っているため始めやすい
フルーツジュースなどは基本的に糖質が多くなるので、
飲むジュースによっては水断食などと比べてもあまり良い結果は出ないかもしれません
徐々にジュースをお茶やコーヒーにしていくことをオススメします
石原結實著「空腹力」では朝食を抜く分ニンジン・リンゴジュースを飲むことがおすすめされていました
半日断食について実践的でわかりやすい内容で書かれている良書です
AmazonのKindle Unlimitedに登録されている方は無料で読めますので、もしよろしければお読みください
グリーンジュース断食
特徴
最近人気の方法です
ほうれん草やケールのような緑黄色の葉物野菜をミキサーにかけて飲みます
メリット
- セロリやほうれんそうはスーパーでも手に入りやすく、始めやすい
- 果物に比べれば糖質が少なく、水分がわずかしか含まれません
- 砕いた葉を混ぜるため、食物繊維と少しの栄養素を摂取できます
私は緑野菜だけだと苦そうなので、野菜と豆乳をミキサーで混ぜた後、「青汁の粉」を入れて飲むようにしています
- 小袋状になっているため、使い切りができる
- 粉末タイプなので、苦味が少なく、飲みやすい
使い勝手が良いので、休日に自分で作って飲んでいます
ファットファスティング(断食)
特徴
コーヒーにMCTオイルやココナッツオイルを入れて飲む
アメリカでは牧草飼育牛のバターなどの脂肪を加える「ブレットプルーフコーヒー(防弾コーヒー)」があります
ブレットプルーフコーヒーとは
食事がわりの飲み物として有効です
全てのカロリーが脂肪に由来する
メリット
- 減量効果
- 頭が冴える
- 食べたい欲求を抑えることができる
- 精神的に安定する
ケトジェニックダイエットや超炭水化物ダイエットとセットにすると体がエネルギー源として脂肪を燃やすのに役立つという人もいます
まだ化学的に証拠のないものではあるが成功の話をよく聞く方法です
私のおすすめはMCTオイルを入れることです
MCTオイルは中鎖脂肪酸を含んだ良質な脂質です。味が変わらない上に空腹感が落ち着くため飲んでいます
5gずつ小袋に入っているため1杯ごとに使えるのもありがたいです
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ドライファスティング(オススメしません)
特徴
液体を取らない(もちろん固形物も)
イスラム教徒が行う「ラマダーン」の日中に行なっている方法
ファスティングと軽度の脱水を組み合わせたもので、他のに比べたら遥かに厳しいもの
脱水を伴うため合併症のリスクもあることから、医師の方もオススメしていない方法です
特別編:IDMファスティング(断食)
今回参考にした書籍『医師が教える健康断食』では著者が関わっているインテンシブ・ダイエタリー・マネジメント・プログラム(「IDM」)が紹介されていましたので簡単に解説します
本プログラムは
減量・糖尿病2型などの代謝改善のためにファスティング療法を取り入れている
厳格なるルールはなく、自分で調整しながら実践ができる
36時間の断食(3日に1回食事を取らない日を作る断食)を行います
飲んでいいもの
水、お茶(紅茶、緑茶など茶全般)コーヒー
特に緑茶がオススメ。緑茶に含まれるカテキンが食欲を抑えてくれる。
また、「自家製ボーンブロス」という骨つき鳥もも肉から作った自家製スープが紹介されています。
ボーンブロス
日本人には馴染みの低いものです
中身は
- 水
- リンゴ酢
- 骨つきとりもも肉
- 玉ねぎ
- にんじん
- セロリ
- 赤ピーマン
- ピーマン
- 岩塩
- 黒胡椒
- 乾燥ハーブ
- スパイス
調理方法
鍋に骨つき肉と水、リンゴ酢を入れて30分置く
野菜は全て微塵切り
全ての食材を入れて煮込み、野菜全て取り出し、冷やしてから飲む
正直つくるのはめんどくさそう・・・
そんな時には粉末でお湯に混ぜるだけのタイプの方が手間がなくラクですね
スープを飲むだけでビタミンなど豊富な栄養素を摂取できるジャンクなスープ。
断食をストレスなく1年間続けるおすすめの方法
これまで断食の種類、時間、食べていいものを紹介しましたが、
「結局どれがいいのさ」とお思いになったと思います
最後に私自身が実践している方法をご紹介します
間欠断食の短期間、平日のみ実施
私がオススメするのは「平日のみ断食を実施する1日1.5食生活」です
私は主に
・平日だけ間欠断食の24時間
・ファットファスティング
で行なっています
メリット
- 土日は妻、子供と食事をする機会を持てる
- 平日は食べない分時間ができるので仕事に集中できる
- 朝食事しない時間はブログや動画編集など副業に時間を割ける
- ストレスがない
食べ過ぎに注意したい方は【食べ過ぎ解消】1日3食を1.5食に減らす方法をお読みください。
食事量と食事回数を減らす方法を記事にしています
ナッツは空腹感を満たしてくれるのはもちろん、良質な脂質が取れ、さらに空腹時のオートファジーの効果をさらに高めてくれます
おすすめのナッツはこちら
1日1.5食生活を1年間続けていますが、リバウンドもなく現在も体重は57kg〜59kgの間で推移をしています
継続が難しい、家族がいるとなかなかやりづらいという方はぜひお試しください
また継続のコツについては記事を書きましたので、【継続できないを解決】無理なくオートファジー生活を継続するコツ3選をご覧ください
まとめ:断食は種類も方法もさまざま。自分に合った方法を試してみよう
いかがでしたでしょうか
断食と言ってもたくさんの種類がありましたね
時間・食べ物、飲み物等組み合わせ自由なので、無理なく自分のできる断食を行ってみてはいかがでしょうか
今回の記事は「医師が教える健康断食」という本を中心に、私の体験談も交えて作成しました
断食というのは仏教圏、ラマダーンのあるイスラム圏だけかなと思っていましたが、
今作は2021年9月に出版され、アメリカ人医師が作成した本であり、
アメリカ人の肥満や2型糖尿病対策として考案した健康プログラムとして断食の方法がわかりやすく体系的に解説されています
また、本作には実際に行った方の体験談が随時出てきます
一人一人実にさまざまな方法で断食を行い、症状が改善されていることがわかります
私は巻末付録の共同著者であるジミ・ムーア氏の苦しみから始まる断食体験記が大変面白かったです
チャプターも細かく分かれているため493P と大変厚い書籍ですがあっという間に読めました
この本1冊で断食のことを充分理解することができます
ぜひ興味を持った方は手に取ってみてください
この機会に1週間に1回でも断食を始めてみませんか?
私は人生や価値観が180度変わりました。
行動も変わり、ぜひみなさんにこの良さを知ってほしいと思い、このブログも始めました
行動が変われば未来も変わります
みなさんの健康で元気な生活に少しでも参考になれば嬉しいです
今日もありがとうございました
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